白老町の大塩英男町長は1日、同町役場で定例記者会見を開き、5日開会の町議会定例会9月会議への提出議案を発表した。町立国民健康保険病院で不適切な会計処理などが明らかになった問題で、古俣博之副町長の給与を10月と11月の2カ月間、10%減額する方針を示した。
古俣副町長の減給は、特別職の職員で常勤の者の給与の減額に関する条例を制定して行う。大塩町長は「内部規定で副町長が病院の事務を担当した」と処分理由を述べた。古俣副町長は「(今年3月の)町長就任以前の問題を含んでおり、事務処理の部分は担当副町長の責任が大きい」と処分が副町長のみになったことを説明した。
町議会への提出案件は、2023年度一般会計補正予算案や同町火災予防条例の一部改正案など議案6件、22年度一般会計や5特別会計、3企業会計の決算に関する認定4件、決算関連の報告6件。
このうち、23年度一般会計補正予算案は、3億1890万円を増額し、一般会計総額を123億2340万円とする。10月24日告示、29日投開票で予定する町議選において、投票所9カ所のうち7カ所で投票所から1・5キロ程度離れた場所に住む町民を大型タクシー2台で試験的に無料送迎する町議会議員選挙経費に13万円を計上した。
22年度一般会計決算は、実質収支が約3億3645万円の黒字となった。財政の健全化比率は、実質公債費比率が前年度比0・6ポイント減の11・5%、将来負担比率が同10・7ポイント減の10・7%。大塩町長は「財政健全化に向け、着実に歩みを進めている」と述べた。
このほか、物価高騰対策として町内の店舗や事業所196店(8月28日時点)で使える「しらおい応援商品券」が1日に利用開始となったことが説明された。商品券は8月に町民約1万6000人に1人当たり4000円分を発送しており、不在などの理由で届いていない場合は「町企画財政課への問い合わせを」と担当職員が呼び掛けた。