2018年9月に発生した胆振東部地震の復興のシンボルとして今春、安平町早来地区に開校した小中一貫の義務教育学校「早来学園」(山田誠一校長)の開校記念式典が26日、同校アリーナで行われた。町内外から来賓や校舎建築関係者ら約120人が出席し、新しい学校の誕生を祝うとともに、学びやで過ごす子どもたちの成長を願った。
早来学園は、胆振東部地震で被災した早来中学校の再建と早来、遠浅、安平3小学校の統合を併せ、小中一貫の義務教育学校として今年4月に開校。現在1年生から9年生まで児童生徒約300人が在籍している。
式辞を述べた及川秀一郎町長は「開校に向けて多くの皆さまからいただいた思いを理念やコンセプトの礎としており、今後も引き継がれていくことを期待している。常に自身の可能性を信じ、主体的に生きていく子どもたちを育てていくように努力していく」とあいさつ。同町出身の橋本聖子参議院議員は「校歌を未来まで歌い続け、夢を育んだ学びやを誇りに思って巣立ってほしい」とエールを送った。
児童生徒を代表し9年生(中学3年相当)の鈴木仁さん(15)は「困難を克服した先輩方の挑戦と、学校設立に携わってくださった全ての皆さまの挑戦に敬意を表し、早来学園の明るい未来に向かって児童生徒一同、いかなる時にも挑戦する精神を忘れず、歩み続ける覚悟であることを伝えます。いつかきっと輝きになる、この場所から」と決意を述べた。
早来学園は、校舎内の図書室をはじめ、家庭科室(キッチン)、美術室(アトリエ)を一般にも開放しており、地域の交流拠点としても役割を果たしていくことが期待されている。