3月、北広島市に開業したプロ野球・北海道日本ハムの新球場、エスコンフィールド北海道の入場動員数が7月中旬に100万人を突破したという。千歳市への進出を発表した半導体製造のラピダス(東京)の操業準備も国や道の支援を得て進む。石狩南部の二つの自治体が誘致に成功した企業、施設の動向に近隣市町だけでなく全国の自治体や議会、経済団体が注目、視察が増えているそうだ。
千歳市は国際空港のまち。知名度の高い企業名や商品広告が街中に並ぶ。企業誘致に早くから力を入れ、市内の工業団地には大手企業が名を連ねている。ある企業の代表に、進出時の千歳市の対応への評価を聴いたことがある。「本当に細かなことまで、こちらの不安や希望を聴いてくれましたね。感謝しています」
北広島市は、札幌のベッドタウンとして人口が急増した。札幌市との新球場誘致合戦の後、まちを見る周囲の目が変わり、工事中の昨年から視察の件数が増えた。来年1月までに長野県や千葉県の市議会など24件の視察が決まっている。官民の連携、民間企業との関係構築の仕方―など、調査の目的は明確だという。
世界の半導体市場の動向、球団の人気の動きなど、地方自治体には判断の難しい課題も多い。「石狩詣で」が続く。(水)