数年前に取材した東海地方での女子サッカーの全国高校総体。前半の途中で笛が鳴り、選手がベンチへ引き揚げてピッチが空になった。気温36度超の中、給水タイムだった。後半にも一度あり、初めての光景にちょっと驚いた。
猛暑が続く中、最近は給水タイムがよく見られるようになった。先日行われた苫小牧の少年野球の大会でも二回に一度、5分程度の給水タイムがあった。野球は攻撃が続くと守りが長くなり、平等に子供がベンチで休めるのはありがたい。
しかし、女子サッカーで気になったのは試合の流れ。一方的に攻めていたチームがタイム後にやや勢いがなくなった。条件が同じとはいえ、暑さによる消耗戦で劣勢のチームに救いのタイムになった感があった。
現在甲子園で開催されている第105回全国高校野球選手権大会でクーリングタイムが導入されている。五回終了後の10分間、選手がベンチ裏のスペースで水分を補給し、冷房などで体を冷やしている。体調面で歓迎の声が上がる一方、体が冷えた直後に足がつる選手も出て、運用面ではちらほら細かい課題も指摘されている。いい話と思ったものの、評価は微妙に分かれた。制度をうまく活用・工夫したチームに勝機あり?(高)