(4)土器の文様

  • 特集, 苫小牧市美術博物館
  • 2023年8月21日
狩猟文土器 八戸市韮窪遺跡出土 縄文時代後期 青森県重宝 出典JOMONARCHIVES(青森県立郷土館所蔵、田中義道撮影)

 縄文土器は字の通り縄目文様が付けられる。それ以外にも貝殻や木の棒、魚骨、爪などさまざまな素材を用いて多種多様な文様がある。文様は時代、地域ごとに変わり、土器の移動や文様の伝達から人々の交流を見ることができる。広域で共通した文様が使われることもあれば、狭い地域だけで見られる文様もある。

 多くの縄文土器は口縁部から底部まで隙間なく文様で埋められている。上段、中段、下段で文様の構成を変えたり、二つや四つなどの単位で繰り返し文様を入れるなど幾つかのルールにのっとって施していることも分かる。これほど多様で多彩な文様表現は世界的に見てもまれで、縄文土器の特徴の一つである。

 土器の文様の多くは幾何学的文様で、抽象的な文様である。なぜこれほど多種多様な文様が施されているのかは不明で、宇宙を表現しているといった説や共通の文様の土器を使うことで集団間のつながりを表しているなどの説がある。

 また、狩猟の様子が描かれている狩猟文土器や人の身体が表現されている具象的な文様が施された土器もある。土器の文様を通して縄文時代の人々はどのようなことを表現したかったのか、あるいは彼らが付けた文様を私たちはどのように解釈するのか、普段とは異なる美術作品に囲まれた中で思いをはせてみてほしい。

 =終わり

(苫小牧市美術博物館学芸員 岩波連)

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