学生時代の運動習慣とサルコペニア有病率の関係

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  • 2023年8月15日

  現在だけでなく中高生時代にも運動習慣があった高齢男性は、筋肉量や筋力が著しく低下するサルコペニアの有病率が低かったと、順天堂大の研究グループが発表した。

   高齢者に多いサルコペニアの予防には運動が有用だが、過去の運動習慣の影響は明らかではない。研究グループは、東京都文京区在住の65~84歳の高齢者1607人(男性679人、女性928人)の骨格筋量などのデータと運動習慣の情報を基に、中高生時代と現在の運動習慣の有無で4グループに分け、サルコペニアの有病率や骨格筋機能を比較した。

   その結果、中高生時代と現在のいずれも運動習慣がある男性は、両方ない人に比べ、サルコペニアの有病率や筋力が低下している割合が低かった。一方、女性は有病率に差はなかったが、筋力低下の割合は、中高生時代も今も運動習慣がある人の方が少なかった。

   研究グループは「中学、高校生期と高齢期の運動の種類や量についても研究を進めたい」とコメントしている。

  (メディカルトリビューン=時事)

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