肉類の摂取量が多い高齢者は、可能な限り速く歩いたときの「最大歩行速度」が速かったと、東京都健康長寿医療センター研究所などの研究グループが発表した。
加齢に伴い筋肉量や心身の活力が低下するフレイル。その予防策の一つとしてたんぱく質の摂取が有効とされるが、たんぱく質を含む肉の摂取とフレイルに関する指標との関連については十分に検討されていなかった。
研究グループは、同研究所の健康診断に参加した高齢者512人(男性217人、女性295人、平均年齢73歳)の食事や血液、歩行速度、握力などのデータを収集。1日当たりの肉類の摂取量(エネルギー)が、少ない、通常、多いの3グループに分けて分析した。
その結果、摂取量が多いグループの最大歩行速度が最も速かった。最大歩行速度の低下は、日常生活動作の低下の予測に有用とされる。
研究グループは「肉類の摂取は高齢期のフレイル予防に有効である可能性が示された」とコメントしている。
(メディカルトリビューン=時事)