アイヌ民族文化財団は白老町の民族共生象徴空間(ウポポイ)で13日までの3日間、子ども向け大型イベント「ウポポイキッズデイ」を開いた。12日はPRキャラクター「トゥレッポん」の生みの親で札幌市を拠点に活動する絵本作家そらさんをゲストに迎え、「トゥレッポんとアイヌ文化体験」を実施。子どもたちが紙芝居や体操を通じ、アイヌ文化に触れた。
キッズデイでは、アイヌ語の掛け声に合わせて体を動かす「アイヌ語ラジオ体操」や、巨大なアイヌ語カードを使ってアイヌ語を覚えたり、白老に伝承されているイヨマンテリムセ(熊送りの踊り)を踊ったりするプログラムを行った。3日間にわたって終日、子ども向けプログラムを展開したのは初めて。
「トゥレッポんとアイヌ文化体験」は午前と午後の2回、体験学習館で実施し、家族連れなど計約150人が来場。紙芝居や体操イベントでそらさんと交流した。
午前中は、子ども対象の催しに日頃から関わっているウポポイのキッズチームが原作を手掛け、そらさんがイラストを描いて仕上げた紙芝居を披露。「トゥレッポん」の視点を通じ、アイヌの家族の生活や世界観を紹介した。その後、参加者全員でリズムに合わせ、目や鼻、手や足などのアイヌ語が覚えられる簡単な体操を行い、子どもらは楽しいひとときを過ごした。
午後は会場をポロト湖畔のチキサニ広場に移し、アイヌ語によるラジオ体操を行い、そらさんが生んだ北海道観光PRキャラクター「キュンちゃん」らマスコットたちと一緒に晴天の下で汗を流した。