白老町は5、6両日、福岡市内で民族共生象徴空間(ウポポイ)や町の魅力を発信するPRイベントを開いた。町職員や白老アイヌ協会、町観光協会の会員ら9人が現地を訪れ、アイヌ民族の伝統楽器ムックリ(口琴)を演奏したり、工芸品の製作体験を実施したりした。白老町への旅行相談コーナーも設け、現地の住民らと交流した。
イベントは同市中央区天神の大丸福岡天神店内のエルガーラ・パサージュ広場で開催。福岡で白老町の魅力を発信するイベントを開くのは初めてで、PRは10月に仙台市、11月に東京都でも実施する。
会場では、アイヌ文様の刺しゅう入りコースター作りが体験できるワークショップを開設。アイヌ古式舞踊やムックリ演奏の披露、民族衣装の展示、試着体験も行った。先住民族の民芸品・工芸品紹介のほか、白老牛、虎杖浜たらこなど地元ならではのグルメも観光に絡めてPRした。
現地を訪れた町政策推進課の冨川英孝課長は「来場者から『年内に行きます』『昨年行きました』などの声を直接頂くなど予想以上の関心の高さに手応えを感じた。今後も発信強化はもとより道外へ積極的に出向き、アイヌ文化に直接触れていただく機会を設け、理解促進や観光振興につなげたい」と話していた。