5日に自然ふれあい行事として、親子で参加する「真っ暗支笏湖・夜の園地で生き物探し」を開催しました。
タイトルの通り夜の支笏湖園地で生き物を探すイベントなのですが、今回はターゲットを「虫」に絞りました。事前にスタッフが園地内に3カ所のトラップ(わな)を仕掛けて、そこにどんな虫が集まっているか観察します。
支笏湖ビジターセンター閉館後の午後6時、イベントスタートです。まずはセンター内で30分ほど「虫」と「昆虫」の違いやトラップについての説明など簡単なレクチャーを行いました。レクチャーを終え、虫網と虫籠、ヘッドランプを装着していざ出陣です。
最初のトラップは「ベイトトラップ」で、地上歩行性の昆虫をおびき寄せるためのトラップです。クリアカップに煮干しとすしのこ(酢飯を作る粉)を入れ、地中に埋めておきました。集まっていたのはシデムシやゴミムシなどです。シデムシは動物の死骸などを食べて分解してくれる森の掃除屋で、生態系にはとても重要な存在です。
二つ目は「バナナトラップ」です。これは樹液を吸う昆虫を狙ったトラップで、バナナに砂糖や焼酎などを混ぜてペースト状にしたものをストッキングに入れて木に縛っておきます。ここには小さなスジクワガタが数匹集まっていました。これには子供たちも大喜び! クワガタ人気の高さを思い知らされました。
最後のトラップは「ライトトラップ」で、広げた白いシーツにライトを当てて虫を集める王道のトラップです。バッタやコガネムシ、カゲロウなど光に誘われてたくさんの昆虫たちが集まっていました。
虫探し散歩は悪天をはねのけて1時間ほどで無事に終了しました。今回、参加者(特に子どもたち)の知識の豊富さには驚かされ、ガイドする私たちも大変勉強になりました。
(支笏湖ビジターセンター自然解説員 仲澤和隆)