厚真町は5日、初めての「保育研究会」を町総合福祉センターで開いた。保育士や幼児教育に関心を持つ約200人が道内外から参加し、幼児教育の最前線で活躍する3人の専門家の話に熱心に耳を傾けた。
講師は、子ども安全計画研究所(東京)の猪熊弘子代表理事、認定こども園ちいろばの杜(長野県佐久穂町)の内保亘園長、あおぞら教育研究所の木村歩美所長。「感じたら動く」をテーマに講演し、参加者と意見交換した。
猪熊さんは「先生方が『(行事などを)やらなければいけない』という気持ちに追われていないか」と指摘。「子どもは一緒に生きている間に成長するもので、型にはめてもその通りにならないことが多い。保護者らの批判もあったが、先生方のお尻をたたいてまで行事をやる必要はないのでは」と提言した。
内保さんは自らの経験を事例に「ありのままの姿をさらけ出すことで、いかに幸せで心地よく生きられるかを子どもたちに見てもらえる」と説き、木村さんも「大人の姿が子どもの生きる糧、エネルギーになる」と語った。
このほか、同町のこども園つみき(京町)、宮の森こども園(上厚真地区)で進められている保育環境整備などの事例発表も行われた。