白老萩野小学校(山田耕一校長、児童107人)の栄養教諭の谷村真美さん(52)は2日、白老町教育委員会の安藤尚志教育長を表敬訪問し、2023年度北海道学校給食功績者表彰を受けたことを報告した。地元食材の活用や食育推進の実績が評価されての受賞で、谷村さんは「地場産物やアイヌ文化を生かした新たな食材、料理を増やしたい」と意欲を示した。
同行した山田校長は「(谷村さんは)子どもたちの栄養と学びを大切に考えており、職員からも頼りにされている。学校として誇りに思う」と述べ、安藤教育長は「安全、安心で魅力ある給食作りに力を尽くして」とエールを送った。
谷村さんは19年から同小に勤務。学校給食調理の委託先である日総(札幌市東区)の調理責任者、樋渡喜代子さん(57)らと食材や料理の研究を重ね、地域の生産者や食品業者と協働で白老牛やユク(エゾシカ肉)、地産ホッキ貝、虎杖浜の昆布など地元食材を活用した献立を作成した。
また、町の給食センター「しらおい食育防災センター」を有効活用し、食育と関連づけた探検ツアーを開催。食育に関する教職員への支援も行っている。21年度に初参加した道学校給食コンクール(道教委など主催)では、アイヌ民族の伝統料理を取り入れた献立作りで最優秀賞に選ばれた。
釧路市で7月28日に行われた表彰式の会場では学校給食研究大会も開催された。谷村さんは樋渡さんとの共同研究について発表。約80人の関係者が聴講し、高い関心が寄せられた。