小中学校の教職員らがアイヌ民族の歴史や伝統文化、授業への取り入れ方などを学ぶイオル(伝統的生活空間)体験交流事業「子どもたちに伝えたいアイヌ文化講座」が2、3の両日、白老町本町の町コミュニティセンターで開かれた。町、町教育委員会の主催で、町内外から2日間で延べ約50人が参加した。
全5講座で、内容はアイヌ文化学習の指導法のほか、ムックリ(口琴)制作、古式舞踊、アイヌ文様刺しゅう、木彫、伝統食のオハウやイナキビごはんなどの調理体験など。町内をはじめ岩見沢市、網走市、伊達市などからも参加した。
2日に行われたムックリ作りでは、8人が同町の一般社団法人白老モシリの講師、中村幸子さん、山田弘子さん、山本スナ子さんから作り方を学んだ。
ムックリは竹の板を削り、厚みと形を整えて、弁(リード)の部分に持ちひもを装着して完成させる。網走市から来た女性教諭は「初めて作った。竹を彫り過ぎるというくらい深く彫るのに勇気が要った。いろいろ覚えて帰りたい」と話していた。古式舞踊の体験では、全員で輪になって歌い踊る「イオマンテリムセ」を特訓した。