厚真町観光協会は3日、胆振東部地震の体験を基に作成した震災学習プログラムの被災地ツアーに、根室管内標津町の標津高校生を受け入れた。厚真高校生もガイド体験の一環でツアーに同行し、山腹崩壊が起きた北部地域や幌内地区の厚幌ダムなど被災現場を見て回った。
バスの中では、被害の大きかった吉野地区をはじめ、富里浄水場などについて説明。幌内地区の厚幌ダム見学では、同ダムが震災時に果たした役割などを伝えた。
厚真高校1年の蹴揚葉月さん(15)は避難所での様子について「明かりがなく、気持ちも暗くなった」と振り返り、停電時は外で冷蔵庫の食料をかき集めて炊き出しのバーベキューをしていたことなどを紹介。同校1年で苫小牧市出身の木村璃空さん(16)は「朝になって地震の大きさを知った」と当時の体験を話した。
同協会の原祐二事務局長は「若い人たちにもっと防災に興味を持ってもらいたい。防災を学ぶことで、将来への備えや職種の選択などに少しでも役立てば」と期待した。