厚真町観光協会と町の公営塾「よりみち学舎」が連携した防災キャンプが2、3両日、町鯉沼の大沼野営場で行われた。地元高校生が参加し、災害時に屋外避難所としても使用できるテントの設営や火おこし、炊き出しなどを体験し、いざという時に役立つ道具や防災について理解を深めた。
参加したのは、厚真高校1年の蹴揚葉月さん(15)と木村璃空さん(16)の2人。同協会と公営塾のスタッフが高校生に防災に関する知識などを身に付けてもらおうと、1泊2日のサバイバルキャンプを企画した。
初日は、宿泊のためのテント設営などに挑戦。高校生は慣れない作業に悪戦苦闘しながら、大人たちのアドバイスやお手本を参考にして4~5人を収容できるテントを完成させた。木村さんは作業工程を振り返り、「大きいテントを組み立てるのは初めてだったので難しかった。(避難所になることは)あまり想像できない」と話した。このほか、火をおこすための枝探しや火おこしを体験。炊き出しでは、ビニール袋を使って米を炊き、カレーライスを食べた。
2日目は根室管内標津町から標津高校の生徒を迎え、被災した現場などを案内するツアーにも参加。蹴揚さんは自身の被災体験を踏まえ、「震災があったら、これだけ大変だということを伝えられたら」と話していた。