ケトン食継続で生存期間延長 進行がん患者の食事療法

  • ニュース, 医療のお話
  • 2023年8月3日

  糖質を減らし脂質を増やす「ケトン食療法」を長期継続した進行がん患者の生存期間が顕著に延長したと、大阪大学大学院などの研究グループが発表した。

   てんかん治療で有効とされているケトン食療法。近年、がん治療への応用が注目され、研究グループは2013年から研究に取り組んでいる。今回、進行がん患者53人を、ケトン食療法の継続期間が12カ月未満のグループ(32人)と12カ月以上のグループ(21人)に分け、22年3月まで追跡調査し、生存期間への影響を検討した。

   その結果、全患者の生存期間の中央値は19・9カ月で、12カ月未満グループの12カ月(死亡31人)に比べ、12カ月以上グループは55・1カ月(同10人)と長かった。研究グループは「ケトン食療法は進行がん患者に対する有望な支持療法になる」とコメントしている。

  (メディカルトリビューン=時事)

過去30日間の紙面が閲覧可能です。