白老町竹浦在住のアーティスト・デザイナーの石川大峰さん(43)による光のインスタレーションが9月16日から、旧竹浦小学校の校庭で披露される。昨年の白老文化観光推進実行委員会主催の芸術祭「ルーツ&アーツしらおい―白老文化芸術共創」で同じ場所に出品したが、今年は町民有志が展示を手掛ける形で再スタートする。
昨年は「757の光望」をテーマに、町在住の12歳までの子ども757人(昨年6月時点)と同じ数のフィラメント電球を校庭に飾り付けた。今年もこれをベースに「竹浦アートプロムナード」を演出する。プロムナードには広場、散策路、公園の意味もあり、石川さんは「(旧竹浦小付近が)地域の人たちの散歩や遊び場になってほしい。取り組みがそのきっかけになれば」と意気込む。
展示は9月30日までの各日午後5~9時。29日午後4~9時には満月夜市として、有志らによる飲食物や雑貨、アンティーク品の展示販売も予定している。
石川さんは白老町の水や食、温泉、人の温かさに魅了され、2016年に札幌市から家族で移住した。今年の光の展示は「多くの町民から続けてほしいという声があり、自分も『灯を消せない。やらなければ』と思った」と話す。
賛同する竹浦在住の原口弘子さん(60)が「近年、盆踊り会もなくなった。住民が交流できる継続的なイベントをつくろう」と地域住民や企業に声を掛け、協力する有志を募った。約20人が手を挙げ、会場設営、電球の取り付け、配線などの準備に協力する。
旧竹浦小は1888年、敷生村古丹(現白老町竹浦)にかやぶき土間の校舎で開校、1928年に現在地に移った。64年に改築した校舎の老朽化で2015年、約500メートル東側の旧竹浦中学校跡に移転した。