白老東高校(小川政博校長)で24日、地学協働コンソーシアム代表者会議の2023年度第1回会合が開かれた。同校や地域コーディネーター、道や町、NPO、ウポポイ、文化、教育、商工観光関係者ら計23人が出席し、同校を地域振興の核とし、教育機能を強化していくことやネットワークを充実させていくことなどを再確認した。
同校卒業1期生でNPO法人ウテカンパ代表の田村直美会長(52)は「白老愛あふれる皆さまと『白老ならでは』『白老だからこそできる』地域をつくっていきたい」と述べ、小川校長は「まだ挑戦の第一歩だが、地域に学ぶ白老スタイルの確立に向けて皆さまと進んでいきたい」とあいさつした。
町教育委員会の安藤尚志教育長(65)は「地域をフィールドに学ぶことで生徒が白老に心寄せてくれるようになったと感じる。地域という存在を意識して社会に出て行く校風が続くことを願う」とエール。町商工会の熊谷威二会長(79)は「(自分の)店で生徒をアルバイトとして雇っているが、地域や人を知ってから大人たちと話が弾む様子をよく見るようになった。地域に学ぶことは人間形成にとって非常に大切だと痛感している」と評価した。
また、同校生徒へのガイド教育を担ってきた仙台藩白老元陣屋資料館友の会会員の宮森知津子さん(74)は「ガイドを経験したことで生徒一人ひとりの表情に自信が表れてきた。自信は人を力強くすると思いながら成長を見守っている」と語った。
同校は07年度から「総合的な学習の時間」でアイヌ文化体験学習を推進。18~20年度は、道教委から北海道ふるさと・みらい創生推進事業「高等学校OPENプロジェクト」の指定を受け、学校独自の設定科目「地域学」を開設した。21年度には道教委の地学協働活動推進実証事業「北海道CLASSプロジェクト」の推進校となり、22年度に学校と地域が連携して教育を支援する同コンソーシアム代表者会議が組織された。