日本人の糖尿病患者の95%を占める2型糖尿病の人のうち、約100人に1人は血糖値が改善し、薬が不要になる「寛解」状態に至っていたことが分かったと、新潟大大学院などの研究グループが発表した。
「一度発症すると完治しない」などと言われている糖尿病。研究グループは、1989~2022年に全国の糖尿病専門施設に通院していた4万8320人のデータを解析し、寛解に関連する要因などを検討した。
その結果、中央値で5・3年の追跡期間に3677人が寛解を達成した。調査開始時に薬物療法を受けていない人や、体重が1年間に5%以上減少していた人などは寛解に至る割合が高かった。一方、そのうちの2490人は1年以内に血糖値が再び上昇し再発しており、特に体重が増加した人で再発しやすい傾向にあった。研究グループは「5%程度の減量から糖尿病の寛解が期待できる可能性が示された」としている。
(メディカルトリビューン=時事)