娘に十分な食事を与えず低血糖症で入院させ、共済金を詐取した事件で、詐欺容疑で逮捕された母親の縄田佳純容疑者(34)が2018年6月、娘の学資保険に入院特約を追加していたことが日、大阪府警への取材で分かった。
娘はこの直前から入退院を繰り返しており、府警は支払われる共済金や保険金の増額を計画したとみて調べている。
府警によると、娘(9)は18年4月から入退院を繰り返すようになり、約2カ月後に入院特約が追加された。入院は今年2月まで計43回に上り、縄田容疑者は共済金と保険金計約570万円を受け取った。
縄田容疑者のスマートフォンの解析から、同容疑者は娘の入院中、友人を岩盤浴に誘ったり、交際男性との旅行を計画したりしていた。
22年の約1年間、別の男性から月数十万円の援助を受けていたことも判明。それまでの4年近くで計40回に上った娘の入院は1回に減ったが、援助がなくなった23年1月以降は2回あった。
娘の主治医は府警に対し、「縄田容疑者から仕事の都合で入院を延ばしたいと言われたことがある」「入院の必要はないと言ったら怒る」などと証言しているという。
事件は2月、娘が病院で縄田容疑者から「食うなよ。寝とけ」と電話で言われているのを看護師が目撃し発覚。同容疑者は娘に下剤を服用させるなどしたとして傷害罪で2回起訴され、今月18日に共済金6万円を詐取した容疑で再逮捕された。