皮膚への弱い刺激が首や肩の痛みや不快感を和らげ、可動域を広げる可能性が示されたと、東京都健康長寿医療センター研究所などの研究グループが発表した。
慢性的な肩凝りの治療について、従来は痛みを起こすような強い刺激に関する検討が中心で、弱い刺激の効果を調べた研究は少なかった。
研究グループは、慢性肩凝りのある成人12人を対象に、小児はりにヒントを得て開発された細かいブラシが付いた器具で、皮膚への弱い刺激を与えるセルフケアを2週間行ってもらい、効果を検証。痛みや不快感、動かしにくさを10点満点(高いほど悪い)で評価し、理学療法士が計測した首や肩の関節の可動域も比較した。
その結果、2週間後には痛みなどを評価した全てのスコアが6・0~7・4から2・2~2・3に低下。さらに、首や肩の可動範囲は12関節中8関節で有意な改善が見られた。
(メディカルトリビューン=時事)