節目

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2023年7月18日

 開港60年に関した行事が苫小牧で始まった。節目にちなむ何かに縁することは歴史や未来を考えるきっかけになる。

 西港は陸地を掘り込んで造られた。そこには戦後、焼け野原の東京から入植してきた戦災者、引き揚げ者ら二十数世帯が暮らしていた地区があった。勇払東京開拓団―。未開の火山灰地に望みをつなぎ、すがる思いで移住を決意したに違いない。今の港の姿を見て、開拓の歴史を想像するのは難しい。苦闘の果てに報われることはあったろうか。国策の緊急開拓事業でありながら入植の2年後、築港計画が動きだした。やがて用地買収が始まり、結局は開港の2年前までに全世帯が立ち退いた。戦争、開拓、立ち退き、何度も国に人生を踏みにじられて犠牲になった人々が確かにいた。苫小牧の港は西も東も、開拓で入植した人たちの人生を大きく変えて今につながっている。

 この時に開拓団の痕跡を見つけたいと思い、2世の家を訪ね、港の周辺を巡ったが見つからなかった。当時の道路の一部が工業団地にあるだけだった。世界初の掘り込み港は、先人の英断と難事業に立ち向かった技術者らの努力があって実現した。港の公園に碑が建立されている。その陰にこうした歴史があったことを忘れまいと思う節目でもある。(司)

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