またいつか

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2023年7月15日

 洪水を何度か経験した。小学生の頃、住んでいる集落と学校、炭坑住宅を含む一帯の、上流と下流の橋が流されて孤立した。数日後、救援のために小学校のグラウンドに米軍のヘリコプターが着陸し軍服姿の米兵が数人、降り立った。先生たちが英語でお礼をするのかなと思ったが遠巻きに見守るだけ。近づいたのは同級生のMの父親。確か町議会議員のOさんだった。「サンキュウ」と言ったのか声は聞こえなかったが笑顔が見えた。

 洪水の後、橋が何本か欄干のない木製のものに変わった。何年か不便な期間があった。その後、橋脚もけたもコンクリートの頑丈なものになった新しい橋は半世紀以上たった今も住民らの生活を守る。炭坑の閉山、廃校、鉄路の廃止など困難が続いても住民の生活を守っている。

 戦後初代の村長が「神の住む美くしき村、つくらん 智性-智性と美わしき感情で村はそだたん」と刻んだ歌碑を残した村で育った。永久橋の建造は村立高校の開校、村営発電所の建設など理想郷建設の壮大な構想と並べて掲げられていたものだ。ようやく、意味が分かった。

 西日本で始まった停滞する前線による大雨が東北に到達した。胆振も未明から雨。帰省が少し遠のいた人がいるかもしれない。でも、必ずいつか、また。(水)

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