お笑いコンビ「アップダウン」は16日午後2時から、白老町本町のしらおい創造空間「蔵」で長崎の原爆をテーマにした「原爆体験伝承漫才 希望の鐘」を上演する。芸術文化事業を手掛ける町民団体「かのんの会」(米本智昭代表)が主催し、みんなの基金事業として町の補助金を受ける。
アップダウンは、札幌市出身の阿部浩貴さん(46)と渡島管内森町出身の竹森巧さん(45)が1996年に結成。演じるのは「長崎被災協・被爆二世の会・長崎」の山崎和幸会長の依頼で2021年に制作された漫才。被爆医師の永井隆氏(1908~51年)の著作「長崎の鐘」をベースに、戦時中の日常や平和の尊さ、惨禍によって人は「心の傷」を負ってしまうことなどを伝える。
公演では、終戦1カ月前の白老空襲を描いた絵本の朗読や竹森さんの音楽ライブも行うほか、観客の子どもたちと語り合う時間も設ける。
竹森さんは「白老にも空襲があり、戦争と無縁な土地はない。(被爆者の思いを)自分のこととして置き換え、平和について考えてもらうきっかけになれば」と語る。阿部さんは「漫才なので大いに笑っていただくことも大切だし、戦争と原爆の経験が現在につながっていることや何気ない日常の大切さも伝わってほしい」と来場を呼び掛けている。
入場料は大人2500円、中高生1500円、小学生以下は無料。要予約。
問い合わせは「蔵」 電話0144(85)3101。