関節リウマチ(RA)の治療で、抗リウマチ薬として使われる基本薬「メトトレキサート(MTX)」と生物学的製剤の2剤を併用した場合、MTXの量を半分に減らしても有効性は変わらなかったと、慶応大などの研究グループが発表した。
関節の腫れや痛みを伴うRAはまずMTXで治療し、効果が得られない場合はTNFと呼ばれる物質を阻害する生物学的製剤を追加する。しかし、2剤併用時のMTXの適正用量は明らかでない。
研究グループは、2018年4月~20年6月に日本、韓国、台湾の早期RA患者300人にMTX治療(週13・2ミリグラム)を24週行い、効果が不十分な134人にTNF阻害薬「アダリムマブ」を追加。その際、MTXを同量で続けるグループと半分に減量するグループ(週7・6ミリグラム)で、24週後の治療目標達成率を比べた。
その結果、達成率は同量38%、減量44%と有効性に差はなかった。一方、有害事象は同量(35%)に比べ、減量(20%)の方が少なかった。
(メディカルトリビューン=時事)