九州北部を襲った大雨から一夜明けた11日、計3人が行方不明となっていた佐賀、大分両県では捜索が続き、うち佐賀県の1人が遺体で見つかった。

　また、福岡県太宰府市で10日夜、冠水した市道のアンダーパスで代男性が発見され、その場で死亡が確認された。今回の大雨での死者は福岡5人、佐賀2人の計7人となった。

　佐賀県唐津市浜玉町平原では11日朝、土砂崩れに住宅2棟が巻き込まれ、住人とみられる70代女性が死亡した。他に住民男性2人と連絡が取れていなかった。

　捜索は11日午前7時ごろに再開され、県警に加えて陸上自衛隊なども参加。約200人態勢で住宅の周りの土砂を取り除く作業などを続けた。同10時50分ごろ、県の防災ヘリが市内を流れる玉島川の河口付近で男性1人を発見。救助されたが既に死亡しており、行方不明となっていた79歳の男性と確認された。もう一人の50代男性の安否は依然として分かっていない。

　大分県中津市耶馬渓町でも10日朝、山国川の道路で車に乗っていた50代女性の親族から「川に流されそうになっている」との通報があった。女性はその後、連絡が取れなくなり、車だけが発見された。県警と消防は11日午前8時10分ごろから約120人態勢で、女性のものとみられるスマートフォンが見つかった川沿いを中心に捜索。12日も朝から捜索している。

　10日未明からの大雨では福岡、佐賀、大分各県で発達した雨雲が連なる線状降水帯が発生。土砂災害などが相次いだ。