緑豊かな環境では産後うつが少ない?  米国

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  • 2023年7月4日

  緑が豊かな環境に暮らす女性は、ホルモンバランスの変動や環境の急変に伴うストレスなどの要因で起こるとされる「産後うつ」のリスクが低い可能性があると、米国の研究者らが発表した。

   緑の多い生活環境はメンタルヘルス改善などに効果的とされる。研究者らは、米国の南カリフォルニアの医療データから2008~18年に出産した女性41万5020人(妊娠時平均年齢30・2歳)を対象に、居住地域の緑の豊富さや緑地の種類(街路緑地、樹木、低木や茂み、草)について、人工衛星データやストリートビューの画像を解析して調査。最寄りの公園までの距離と身体活動量も把握し、産後うつとの関連を評価した。

   その結果、4万3399人(10・5%)が産後うつと診断され、自宅から500メートル以内の目の高さにある緑の豊かさと、産後うつリスク低下との間に有意な関連が見られた。一方、低木や草地の豊かさ、最寄りの公園までの距離との関連は見られなかった。

  (メディカルトリビューン=時事)

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