月経の開始直前から月経中にかけて下腹部や腰などに痛みを感じる月経痛(生理痛)について、痛みが大きい女性ほど生活の質(QOL)が低下していることが分かったと、広島大大学院の研究グループが発表した。
月経痛は多くの女性が悩まされ、生活に支障を来す重要な健康課題の一つ。しかし、日本ではタブー視される傾向が強く、QOLとの関係も明らかになっていない。
研究グループは、15~29歳の女性1000人を対象に2021年5~7月にオンライン調査を実施。月経痛があると答えた471人の回答を基に、月経痛とQOLとの関連を検討した。
その結果、月経痛の程度は軽度156人、中等度249人、重度66人で、痛みが強いほど身体的、社会的観点などからQOLを評価するスコアが低かった。さらに、重度の女性は、身体的、心理的、環境的なQOLスコアがそれぞれ低下し、生活の質が全般的に阻害されていることが分かった。
(メディカルトリビューン=時事)