むかわ町防災会議(会長・竹中喜之町長)が6月30日、町産業会館で開かれた。室蘭開発建設部や胆振総合振興局、地元の消防署など関係団体から約30人が出席。町地域防災計画、別冊日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進計画の修正について原案通り決定し、同日付で改定した。町が策定を目指す事前復興計画の推進についても記載しており、2025年3月までに完成させる考えを示した。
両計画の修正は、国や道の応急対策活動に関する計画の改定や地域防災計画の修正、道内で発生した自然災害、今年度を含む2カ年で取り組んでいる事前復興計画の策定推進を踏まえて行った。事前復興計画は、各種被害の発災後、迅速かつ着実にまちづくりが進められるように、あらかじめ復興の課題や方向性、進め方を示すこととしている。
町地域防災計画の主な修正点は、▽降雨災害の危険度を確認する気象庁の「キキクル(危険度分布)」の改善による情報提供項目の追加▽災害時における氏名などの公表に係る取り扱いの記載▽新型コロナウイルスの感染法上の分類が5類に移行したことに伴う感染症の消毒ポイントの注記―など。大津波警報発表時の代替災害対策本部の設置場所を「鵡川中央小学校」から昨年春に町青葉に移転した「胆振東部消防組合消防署鵡川支署」に変更したことも盛り込んだ。
オンラインで出席した竹中町長は「地域力を高める上で、町民の自助、共助の強化とともに、皆さんとの協働、共創による連携の強化が一層必要になる。危機意識を高め、町全体で必要な行動の変動につなげていきたい」と協力を呼び掛けた。
また、年度末に開催することが多かった同会議について、大雨による被害がここ数年、夏場に多い状況に鑑みて6月招集に変更した。