政府は27日、子供と若者の性被害防止に向けた関係府省庁の合同会議を開いた。ジャニーズ事務所の故ジャニー喜多川前社長による性加害問題を踏まえたもので、出席者からは演劇やダンスなど「表現の現場」では性的ハラスメントが横行している現状が指摘された。
オンラインで参加した評論家の荻上チキ氏は、「表現の現場」では、指導を装った性的ハラスメントが横行していると訴えた。自身も男性から性被害を受けた経験があると明かした。その上で、性的な知識が十分ではなかったため同性からの被害を認識するのに時間を要したことなど、対応の難しさを紹介した。
会議は7月中旬に予定する対策のとりまとめに向けて、男性被害者の心理に詳しい専門家らから意見を聞く予定。小倉将信男女共同参画担当相は、「実効性ある強化策を立案するため、これまでの対策に何が足りなかったのか広く意見を聞くことが重要だ」と語った。会議は2回目の開催。