アイヌ民族文化伝承者の宇梶静江さん(90)が活動拠点とする白老町東町のシマフクロウの家で26日、ハワイの伝統舞踊「フラ」で交流する会が開かれた。
宇梶さんが千葉県木更津市で暮らしていた頃から25年ほど交流がある小玉一枝さん(75)と、同市内のフラ教室「フラオカマープナヘレ(森の湧水)」主宰のカウプイミリア智己さん(45)ら6人が宇梶さんを訪ね、25日から27日まで滞在した。
カウプイミリアさんと生徒の計3人が宇梶さんの詩「大地よ!」に合わせて構成したダンスを披露し、この日来ていた苫小牧アイヌ協会の会員や町民らと踊りを楽しんだ。見守った宇梶さんは「ハワイの方々もアイヌも火を敬い、祈りをささげる共通点がある。互いの祈りを通じて交流できたことをうれしく思う」と語った。
カウプイミリアさんらによる「大地よ!」のフラは、秋以降の映画「大地よ―アイヌとして生きる」上映会で披露していく計画という。同映画は、7月8~14日、札幌市のシアターキノで上映。8、9日には宇梶さんの舞台あいさつを予定している。