【ニューヨーク時事】米沿岸警備隊などは20日、豪華客船タイタニック号の海底探索ツアー中の18日に消息を絶った潜水艇について、懸命の捜索を続けた。ただ、対象範囲は広く、遠洋での捜索は難航。潜水艇の酸素供給は最大で96時間とされ、時間との闘いとなっている。
同隊は20日午後1時(日本時間21日午前2時)の記者会見で、酸素は残り約40時間分と推定されると指摘。潜水艇の位置特定のため「揺るぎない努力」を続けていると述べた。
米メディアによると、潜水艇には5人が乗船。ツアー運営会社創業者の男性、「ミスター・タイタニック」として知られる経験豊富なフランス人男性ダイバーに加え、英富豪の男性(58)、パキスタンの富豪一族で英国在住の父(48)と息子(19)が1人当たり25万ドル(約3500万円)と高額なツアー料金を支払って参加していた。
捜索には米、カナダ両軍も協力。フランスも深海作業用の水中ロボットを派遣すると発表した。 タイタニック号は1912年の初航海中に氷山と衝突して沈没。1500人以上が犠牲となった。残骸はカナダ東部ニューファンドランド島沖の水深3800メートルの海底に沈んでいる。