むかわ町穂別富内で農業を営む傍ら、旧穂別町時代を含め約15年にわたって町議会議員として活躍した吉井久さん(88)に、国から高齢者叙勲の旭日単光章(地方自治功労)が贈られた。14日に町役場穂別総合支所で伝達式が行われ、吉井さんは「私が勲章を頂けたのは、皆さんの協力のおかげ。町民に感謝します」と謝辞を述べた。
吉井さんは、穂別地区で最も早く田植え、稲刈りを行う米作農家として知られ、現在も第一線で活躍している。その傍ら、町議としてバス路線の延伸、バス運行に適した道路・待機場所の整備、穂別診療所へのバスの乗り入れなど地域交通対策をはじめ、町民生活の安定・向上に寄与。地方自治の振興と「人間健康宣言の町」としての町政進展に尽力した。
このほか、旧富内小学校のPTA会長を務めた際は校内のグラウンドにスケートリンクを造成。自治会長として安住・富内地区の共同墓地の整備に尽力するなど地域の発展にも努め、「町民に直接、感謝の言葉をもらったことが印象に残っている。大きな事業をすることができて満足」と胸を張る。
竹中喜之町長は「旧穂別町議から、町の合併後も、むかわ町議として14年11カ月という永きにわたって尽力されたことでの受章」とたたえ、「生涯現役でむかわ町の農業を支えてください」とエールを送った。