カリウムが多く含まれる野菜や果物は、腎臓病患者には摂取を控える指導がされることがあるが、腎臓病の有無と関わらず、野菜や果物の摂取量が少ないと死亡リスクが高まることが分かったと、新潟大の研究グループが発表した。
一般に野菜や果物の摂取量が少ない人は、死亡リスクが高いことが報告されている。しかし、腎機能が低下した人について検討した研究は少ない。
研究グループは、腎機能が正常な人、血液透析患者、血液透析や腎臓移植を行っていない保存期慢性腎臓病患者の計2006人(平均年齢69歳、男性55%)を対象に、自己記入式質問表で野菜や果物の摂取頻度を調査。(1)毎日食べる(2)時々食べる(3)ほとんど食べない―に分けて分析し、死亡リスクを検討した。
平均5・7年追跡調査し、その間561人が死亡した。解析の結果、死亡リスクは腎臓病の有無にかかわらず野菜、果物の摂取頻度が少ないほど高く、(1)に比べ、(2)の人では1・25倍、(3)のほとんど食べない人では1・60倍だった。
(メディカルトリビューン=時事)