東・西日本の太平洋側に大雨を降らせた梅雨前線は3日午前、関東から東へ遠ざかる見通しとなった。気象庁は引き続き土砂災害に厳重に警戒するよう呼び掛けた。関東甲信や東海では増水した河川にも警戒が必要という。大雨の影響で、これまでに1人が死亡、2人が行方不明となった。
愛知県豊橋市では2日夜、消防隊員が水没した軽自動車の中から心肺停止状態となった60代くらいの男性を発見。男性は3日、搬送先の病院で死亡が確認された。和歌山県では、2日に真国川に流されたとみられる男女2人について県警などが捜索を進めた。
前線の活動を活発化させた大型の台風2号は、紀伊半島から南へ離れた海上を東北東へ進んだ。午後に関東南方海上で温帯低気圧に変わる見込み。
3日午前7時までの48時間雨量は、浜松市天竜区で510・5ミリ、三重県鳥羽市で507ミリ、神奈川県箱根町で478・5ミリ、愛知県田原市・伊良湖で460ミリに上った。伊良湖はこの地点の年間観測史上最多、鳥羽市と箱根町は6月の観測史上最多を記録した。