むかわ町穂別地区で発見されたハドロサウルス科の植物食恐竜「カムイサウルス・ジャポニクス」(通称むかわ竜)の生体を復元したモデルが、このほど完成した。全長1・5メートルほどで持ち運びやすいつくりになっており、町は「(学校を含め)学習や町内外で行われるイベントでの活用を検討し、積極的にPRしていきたい」と意欲を見せる。
町によると、生体復元モデルは全長約8メートルとされるむかわ竜の5分の1ほどの大きさ。既存の5分の1サイズの骨格レプリカとほぼ同様、後ろ2本脚で体を支えるような姿をイメージした形をしている。
製作したのは、町穂別のゴビサポートジャパン。数多くの恐竜の復元画を手掛け、むかわ竜を描いた作品については記載論文などにも使用されているイラストレーター服部雅人氏のCGに基づいて成形。頭部、胴体、尾の3パーツで構成したつくりにして3月下旬に完成させた。
町では、国の補助を合わせ、2022年度一般会計予算で約590万円の事業費を計上。恐竜化石を生かしたまちづくりを進める全国組織で、町が加盟する「にっぽん恐竜協議会」の総会をはじめ、穂別地区自治会などでお披露目している。
分割すると持ち運びしやすく、町は学校の学習教材にすることや、各種イベントでの貸し出しを想定している。町経済恐竜ワールド戦略室は「実際の骨格に肉が付くと、骨格よりも大きく見える。骨格のレプリカと合わせて展示や貸し出しができれば」と話している。