安平町追分地区の特産品「追分カンロ」の出荷が5月31日、町追分花園の野菜集出荷場で始まり、1日に札幌市中央卸売市場に上場された。とまこまい広域農業協同組合(JAとまこまい広域)は今年度の目標を出荷数7050箱(56トン相当)、販売額約2400万円に設定し、9月上旬まで順次出荷を続けていく。
カンロは、道内数カ所でしか生産されていない希少な果物。さっぱりとした甘みと風味があり、香りも一緒に楽しむことができる。安平町では追分地区で生産されており、道の駅「あびらD51(デゴイチ)ステーション」ではソフトクリームにも使用され、人気商品となっている。
この日出荷したのは、「小林香瓜」8箱(1箱8キロ、14~20個入り)で、追分カンロ組合(友広博組合長)の初出荷としては昨年より6日遅れとなった。やや小ぶりとなり、生産者の鎌野太地さん(38)は「4~5月にかけて寒い時期があり、思ったよりも生育が進まなった」と話すが、香りは好評だった。
同農協によると、昨年度は6350箱を出荷し、約2300万円を売り上げた。今年度は5戸が約3ヘクタールで作付けしており、「小林香瓜」などを生産する。関係者は「昨年度より面積を増やしている分、生産量は多くなる」と期待していた。