安平町追分地区のぬくもりセンターで、町民有志がランチで高齢者をもてなす「ごはん会」の活動がスタートした。毎月1回、地域のお年寄りが集まる場所をつくり、スタッフが用意する栄養満点の料理と会話を楽しんでもらう。脳トレなども併せて行いながら、体力づくりや認知症対策にもつなげていく。
普段自宅に引きこもりがちな高齢者の外出・交流機会の創出と、食を通じた支援を合わせた取り組み。スタッフ5人が調理を担当し、栄養バランスなどに配慮したランチを参加者に提供する。町の支え合い活動交付金や町社会福祉協議会の補助金を活用している。
初回の5月27日には、追分地区に住む町民18人が参加。振る舞われたお好み焼きを頬張りながら、世間話に花を咲かせた。追分花園に住む稲井ユリ子さん(87)は「みんなで話をしながら食べると、食事も進む」と笑顔を見せ、「元気に来れるうちはまた参加したい。体操などお年寄りのためになることをやってくれたら」と期待した。
ごはん会の代表を務める米川恵美子さん(80)は「まさかこんなに来てくれるとは思っていなかった」と手応えを語る。「1人暮らしや夫婦2人暮らしだと、なかなか栄養に気を使わないと思うので、毎月献立を変えながら、タンパク質やカルシウムなどが取れるものをつくっていきたい」と構想を練る。脳トレなどのプログラムも用意し、「家の外に出て、ちょっとでも刺激になってくれたら」と話していた。
ごはん会は毎月第4土曜の午前10時~午後1時にぬくもりセンターで開催。申し込みは不要で、昼食代として100円を徴収する。