日本では人工透析を導入する年齢に男女差があり、男性は1967~71年生まれ、女性は37~41年生まれが最も透析導入率が高い世代だったと、新潟大大学院の研究グループが発表した。
慢性腎臓病などによる腎機能の低下に伴い導入される透析療法。国内の透析患者数は人口100万人当たり2749人で、世界で台湾、韓国に次いで3番目に多い(2020年時点)。高齢になるほど導入率は上昇するが、生まれ年(世代)の影響は明らかではない。
研究グループは、年齢、時代、世代の影響に分けて評価する解析手法を用いて、1982~2021年の日本透析医学会と国勢調査のデータを分析。透析導入率の推移を男女別に検討した。
その結果、透析導入率は世代で異なり、男性は1940~60年代生まれ、女性では30~40年代生まれで上昇し、その後の世代は低下傾向を示していた。また、このうち導入率のピークは男性が67~71年生まれの52~56歳、女性は37~41年の82~86歳(年齢は2023年時点)だった。
(メディカルトリビューン=時事)