白老観光協会は29日、2023年度通常総会を町東町の町総合保健福祉センターで開いた。来賓を含め約50人が出席し、22年度事業報告と収支決算を承認したほか、23年度の事業計画を決めた。任期2年の役員改選では福田茂穂会長らを再任した。
福田会長は「落ち込んだ観光景気も緩やかに回復しつつある。町の観光地域づくり法人(地域DMO)として、旅行者一人ひとりに『白老に来て良かった』と思ってもらえる事業を進めたい」とあいさつした。
事業計画には▽観光情報を発信する公式サイトやSNSの活用▽白老駅北観光商業ゾーン(ポロトミンタラ)と民族共生象徴空間(ウポポイ)開業3周年を見据えた町内活性化イベントを7~9月ごろに開催▽ポロトミンタラフェスの一環で8月11、12日にこどもまつりとビアガーデンの実施―を盛り込んだ。
重点目標として、今年度にも地域DMOの本格的な旅行業登録申請に着手し、白老発の着地型旅行商品の造成、販売に取り組むことやポロトミンタラの指定管理業務を含む自主事業、観光大型バス駐車場などの収益事業など稼ぐ力を引き出すことを掲げた。近隣市町村との広域周遊観光促進や独自の誘客プロモーション活動も展開する。
事業報告では、白老の22年度観光入り込みが前年度比1・3倍の220万1935人に上ったことが示された。年間200万人を超えたのは08年以来15年ぶり。修学旅行などの団体旅行や外国人観光客の増加で宿泊客需要につながったとみている。開業4年目を迎えたポロトミンタラも昨年8月15日に来場者30万人を達成し、年間来場者数は前年度比約1・7倍の15万3000人になった。
役員改選では、新設の常任理事に北海道観光振興機構事業企画本部長付の渋谷和憲氏(58)を選任した。