アイヌ文化ゆかりの映画上映 土・日曜日中心に ウポポイで来月まで 白老

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  • 2023年5月25日
上映作品のポスターを紹介するウポポイ職員

  白老町の民族共生象徴空間(ウポポイ)は6月末までの土・日曜日と同30日、体験交流ホールと体験学習館別館3でアイヌ文化にゆかりのある映画を上映する。作品は(1)チロンヌプカムイ イオマンテ(北村皆雄監督)(2)カピウとアパッポ~アイヌの姉妹の物語~(佐藤隆之監督)―の2本。鑑賞は無料だが、ウポポイ入場料が別途必要。

   (1)は1986年、屈斜路湖(釧路管内弟子屈町)を望む美幌峠で、大正時代から75年ぶりに行われたキタキツネの霊送りを撮影した記録映画。祭司の日川善次郎エカシ(1911~90年)は日高・沙流川地方の出身で不世出のアイヌ神事の伝承者として知られる。エカシの祈りをアイヌ語に書き起こし、人気漫画「ゴールデンカムイ」の監修者、中川裕氏が現代日本語訳した。86年の映像を補修し、35年ぶりに作品に仕上げた。2022年公開。

   (2)は阿寒湖(釧路市)生まれの姉妹がライブデビューするまでを描く記録映画。カピウとアパッポは11年に床絵美、郷右近富貴子姉妹によって結成され、釧路地方に受け継がれた伝統歌の息の合った掛け合いに定評がある。東京で活動する床さんが11年3月、東日本大震災で古里に避難し、郷右近さんと再会したことをきっかけにデュオライブの企画が立ち上がる。2人が初めてのライブを成功させるまでを追い掛ける。16年公開。

   5月27、28両日は体験交流ホールで午後5時半から(1)、6月は体験学習館別館3で午後3時と同5時半に(1)(2)を交代で上映する。同30日は午後3時から(2)を上映する。

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