むかわ町青葉の胆振東部消防組合消防署鵡川支署(愛称「みまも~る」むかわ)で20日、消防・防災フェスタが初めて開かれた。車両や資機材の展示のほか、放水や救助、煙などの体験イベントを企画。家族連れを中心に多くの町民が足を運び、消防への理解を深めた。
昨年春に移転新築した消防署鵡川支署の庁舎を町民にお披露目するとともに、地震や津波に対する防災意識を高めてもらおうと実施。町の公式キャラクター「むかろん」、全国消防イメージキャラクター「消太」も駆け付けた。
会場では大型高所放水車など消防車両、救急車、防災物品や資機材を展示し、子ども用の消防服を着て記念撮影する家族連れの人気を集めた。ロープをわたる救助や放水、煙が充満した部屋を体験できるコーナーも子どもたちでにぎわった。開放した庁舎では、実際に屋上まで上がって津波からの避難をイメージする人たちの姿も見られた。
墜落して動けなくなった負傷者をロープで降りて助け出す救助隊員によるデモンストレーションも行われ、見学した町民らを驚かせた。鵡川中央小5年の林幸男君(10)は「ロープをわたる救助体験が楽しかった。難しそうな仕事をしていると感じた」と憧れのまなざしを向けた。林鈴夏さん(10)は「写真を撮ったり、(庁舎の)屋上に行ってみた。実際に(庁舎や仕事内容を)見てすごいなと思った。将来、人を助ける仕事をしたい」と話していた。
町内で地震・津波が発生した際、庁舎は近隣の住民が一時避難をする場所にもなっている。鵡川支署の担当者は「消防の活動を理解し、身近に感じてもらえたら」と呼び掛けていた。