胆振東部の少年野球チーム、厚真ファイターズと安平町の追分イーグルスが今季から、「厚真・追分イースターズ」として公式戦に出場している。共に団員不足で公式戦の単独出場が困難となり、地域をまたいで手を組むことにした。主将を務める追分小6年の村山心亮君(11)は「みんなで協力して、1勝を取りたい」と闘志を燃やす。
両チームとも昨年まではともに単独で公式戦に出場していた。しかし、団員不足により厚真は今年わずか3人。追分は9人いるものの、野球を始めたばかりの低学年を6年生主体の試合に出さざるを得ない状況で意思疎通ができなかったり、低学年のけがやボールへの恐怖心にもつながりかねなかった。
こうした実態を受けて、昨年から話を進め、昨冬に合同チームを結成。週4日ペースで厚真と安平を交互に行き来しながら練習を重ねてきた。「昨年は物足りなかったが、お互いに声を掛け合いながらできるようになった」と村山主将。ゴールデンウイーク期間中にあった胆振東部の春季大会では1勝を挙げ、1週間後の今月6日に行われた公式戦では2試合いずれも敗れたが、随所に食い下がるなど成長の跡が見て取れた。
厚真中央小6年の福田康政君(11)は「監督の教え方が分かりやすく、以前より声出しがうまくできるようになった。まだまだ足りないところはあるけれど、合同になってレベルが上がった」と実感。指揮を執る追分の村山竜太監督も「チームワーク、子どもたちの信頼関係ができてきた」と手応えを語り、「6年生は大会も少なくなっているので、チームとしてさらに高めていけたら。もう少しはまってくると面白いのでは」とレベルアップを期待する。
13日からは苫小牧市で全道、全国大会につながる高円宮賜杯全日本学童軟式野球南北海道大会苫小牧支部予選が開幕。イースターズは初戦で同市のときわ澄川ライオンズとぶつかる。福田君は「6年生が下級生を引っ張っていき、優勝したい」と意欲満々だった。