苫小牧 海岸のカレイ釣り本格化 メインはクロガシラ

  • 釣り
  • 2023年5月11日
良型のクロガシラ(下)とカワガレイ
良型のクロガシラ(下)とカワガレイ
砂浜での投げ釣りを楽しめる元町海岸
砂浜での投げ釣りを楽しめる元町海岸

  苫小牧市内の海岸から投げ釣りで狙うカレイ釣りが本格化している。晴天となった5月上旬の午後、市内元町の砂浜では3組の釣り人がカレイを狙って釣座を構えていた。

   このうち3本のさおをセットして100メートルほどの遠投で釣りをしていた市内の80代の男性は、40センチ弱のクロガシラカレイと30センチほどのカワガレイ(ヌマガレイ)を上げていた。男性によると、満潮時間帯の午後1時半ごろ、ほぼ同時に2本のさおにヒットした。

   餌は塩とうま味調味料で締めた特製のイソメ。自作の胴突き2本針仕掛け、同1本針仕掛け、遊動仕掛けを遠めと近めに投げ込み、時々少しずつさびいて誘いをかけて釣るスタイルだ。今季は4月中から釣れ始め、毎回40センチほどのクロガシラのほか、50センチ超のアブラコ(アイナメ)も上がったという。

   苫小牧川の左岸から東に2キロほど続く元町の海岸は、市西町下水処理センター裏周辺の砂浜とコンクリート護岸が断続的に連なるポイント。沖には人工リーフ(礁)や離岸堤が整備されていて、波やうねりのエネルギーは軽減されて海岸に届く。このため比較的浅めで穏やかな海域となっている。カレイ以外には、アブラコやカジカなどが釣れることもあるという。

   緩傾斜式の人工護岸が延々と続く市内の海岸線の中にあって、元町は樽前、錦岡と並ぶ貴重な砂浜帯。消波ブロックはあるものの、一部分を除いてブロックの前面で釣りができる。大潮の満潮時や波が高い時は、さお立てを使ってブロック背後に釣座を置くこともできる。ここをホームグラウンドにしている釣り人は少なくない。

   男性もその一人。ベテランだけにさおを出せば必ず釣れると胸を張る。「港のクロガシラは早くに産卵が終わるけれど、ここのは今がちょうど産卵期。まだ卵を抱えているからうまいよ」と表情がほころんだ。

   市内の海岸では錦岡、樽前もカレイの釣果が挙がっている。遠投に分があり、クロガシラ、イシガレイのほか6月にかけてはマツカワも期待できる。

過去30日間の紙面が閲覧可能です。