白老町虎杖浜の水産加工業、蒲原水産(蒲原亮平代表)が運営する直営店「虎杖浜たらこのかんばら」は昨年4月のリニューアルオープンから丸1年、地域との交流を深める催しやSNS(インターネット交流サイト)の活用に力を入れてきた。6月からはLINE(ライン)でも「買い物が楽しくなる」情報を発信していく考えだ。
2022年はコロナ下ながら、前年比15%の売り上げ増を達成したという。地域の大きなイベントが中止になった一方、独自に定期的なマルシェや夏のこども縁日を開催した。
スタッフも3人ほど増員し、店内商品のセールスポイントや説明を書いたポップに工夫を加えたほか、インスタグラムなども活用。主力のたらこを使った家庭料理レシピの開発や提案を行い、フォロワーを開拓した。
「地球と家計に優しく食卓においしいものを届けたい」と自社製品の廉売にも注力。ゴールデンウイークにはフードロス削減を目指す「ロスゼロセット」として、8000円分の商品を半額近い5000円で数量限定販売した。
町観光協会経由で東京などからの試食付き工場見学ツアーも実現し、蒲原代表(37)は「日常の食卓に一品加えてもらえるような提案ができた」と手応えを語る。
店内の一角にある交流スペースでは、一般的な商談以外にこいのぼりなどの工作キットを使った子ども向けワークショップを開催し、居心地の良さをアピールする。蒲原代表は「竹浦、虎杖浜地域のランドマーク的な店づくりを目指している。まちの案内役も担えるような存在になりたい」と意気込んでいる。
午前9時~午後4時半。問い合わせは虎杖浜たらこのかんばら 電話0144(87)2057。