「どちらにしようかな神様の言う通り、ナノナノナスビは決めたかな? カキノタネ 今何時? 」
ん? ちょっと待てよ。先日、家に遊びに来た女児が口ずさんでいた童歌。自分の古里旭川のフレーズとどこか違う。その場は聞き流したが、後から頭をひねる。出だしが「どちらに」ではなく「どれに」だったし、結びは「ナノナノナスビのはげ頭」だった。ネットで調べてみると、そのバリエーションは全国に数え切れないほど存在するようだ。
童歌に限らず、地域によってフレーズや呼称が独特で驚くことがままある。古い苫小牧市民は、レジ袋をサミット袋と呼ぶ。以前全国放送のテレビ番組でも紹介されたが20年前、最初に耳にした時は特殊な紙袋を連想したのを思い出す。
「したから」は「だから」を意味する北海道弁。最近人気アプリゲーム「ウマ娘プリティーダービー」に苫小牧ゆかりのキャラ「ホッコータルマエ」が登場し、ゲームの中で「したから(行こう)とまこまい」とPRする場面が「したからって何? 苫小牧弁?」と話題になった。7月に開館10周年を迎える苫小牧市美術博物館は多彩な展覧会を開催しており、いつかこうしたローカル話題を取り上げた企画展にも挑戦してほしい。 (輝)