50歳未満で急性心筋梗塞(AMI)を起こした人は心肺停止に至るリスクが高く、病院での死亡と強く関連することが分かったと、愛知医科大の研究者らが発表した。
高齢者のAMIは減少傾向にある一方で、若年世代ではその傾向は見られていない。研究者らは、2014~18年にAMIに対する緊急手術を行った20~79歳の患者21万3297人のデータを用い、その経過などを10歳ごとの年齢層別に分析した。うち2万3985人(11.2%)が50歳未満の若年患者だった。
分析の結果、若年患者1711人(7・1%)が病院到着時に心停止となり、それは心肺停止者全体の12・2%を占めた。また70代を基準とした心肺停止リスクは、30~60代で有意に高かった。若年患者の院内死亡率は1・4%で、病院到着時に心肺停止だった患者に限定すると13・6%と、著しく高かった。
研究者らは「若年者に対する急性心筋梗塞の予防戦略の確立が急務だ」としている。
(メディカルトリビューン=時事)