肝線維化抑制に日本食有効か 非アルコール性脂肪性肝疾患

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  • 2023年5月4日

  飲酒が原因でない非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)患者では、日本食を多く摂取するグループで病態の進展が抑制される可能性があると、大阪公立大の研究グループが発表した。

   NAFLDの治療は、食事療法や運動などの生活習慣改善による減量が有効とされる。海外では果物や野菜、魚介類を中心にオリーブ油を使用した地中海食が有効とされるが、日本を含むアジアでは食習慣との関連は十分に検討されていない。

   研究グループは、NAFLD患者136人(男性69人、年齢中央値60歳)を対象に食事、筋肉量、肝臓の線維化進展度を調査し、関連を検討した。

   ご飯、みそ汁、漬物などの12の食品・食品群の摂取量から計算される「日本食スコア」に着目して解析したところ、同スコアが高いことと、大豆製品、魚介類、海藻類の摂取量が多いことが、肝線維化の進展抑制に関与していた。中でも大豆製品の摂取量が多い人は筋肉量が多く、そのことが肝線維化進展度を抑制することも示唆された。

  (メディカルトリビューン=時事)

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