安平町は、学生をターゲットにした地域おこし協力隊のインターン制度を利用して、2022年度実績で計8人を受け入れた。町独自の社会教育事業「あびら教育プラン」を中心に多くの関心が集まったとみられ、町は今後も同制度を活用して、地域に関心を寄せる若い人材を積極的に増やしていく考えだ。
地域おこし協力隊インターンは、同協力隊の活動を体験する制度として総務省が21年度に創設した取り組み。都市部の学生などを対象に2週間~3カ月の期間、地域に滞在し、協力隊と同様の活動に取り組んでもらう。
町では昨年9月から今年3月までに、当初予定していた5人を上回る8人のインターン生を迎えた。顔ぶれは北海道大学や北星学園大学の学生が多く、このほかに東京大学の学生、一般の申し込みもあり、それぞれ2週間~1カ月の期間で町内に滞在。あびら教育プランのサポートスタッフとして、小中学生のチャレンジ伴走などに携わった。
町政策推進課は「来る前と後で(インターン生の)変化が明らかに見て取れたし、若い世代に町をPRしてもらうことができた」と一定の手応えを挙げる。インターン終了後も町内のイベントに足を運んだり、オンラインで参加するような動きが出始めたほか、派遣した大学側からも町内の視察や講師の依頼を受けるなど、新たなつながりも生まれつつあるという。
一方、今回の8人から正規隊員への応募は現時点でなかったが、同課は「近い将来、形として表れてくれたら」と期待。今後も「町に深く関わる人々を増やしていきたい」としている。