登別市ののぼりべつクマ牧場で今年1月に誕生した子グマ5頭が一般公開されている。全身ふわふわの毛に包まれた子グマたちは、じゃれ合いながらすくすくと成長。名前を募集中で、29日から5月7日までのゴールデンウイーク(GW)期間中と5月の毎週末は、各日30組限定で子グマとの記念撮影(有料)も受け付ける。
1月19日に2頭(母マリン、10歳)、21日に1頭(母エリカ、24歳)、22日に2頭(母ラッキー、8歳)が生まれた。現在はそれぞれ体長30~40センチ、体重3~7・5キロ。母グマから離れた獣舎で5頭一緒に過ごしており、元気にミルクを飲んでいる。
同牧場の飼育担当者は「今しか見られないかわいい姿を見てもらいたい。かわいい名前も付けてあげて」と呼び掛けている。
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同牧場の山麓駅2階コンコースでは、アイヌ民族の海洋交易船イタオマチプの展示も行われている。伝統的造船技術復興と継承を目指すアイヌ文化学術研究会が2021年、札幌市在住の伝統工芸家、成田得平氏の手によってエゾアカマツの大木から復元した。
長さ12・3メートル、幅1・7メートル、高さ1・3メートル、重さ1・7トンで、復元船としては国内最大級という。くぎなど金属部品を用いていないのが特徴で、板を樹皮の縄でとじることから「板綴(つづ)り舟」とも訳される。
山頂の牧場内にアイヌ文化を体験できるユーカラの里を併設する縁から、展示が実現した。広報担当者は「アイヌ文化を身近に感じるきっかけにしてもらえたら」と話している。